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プロローグ 【2】

アナルに異物を挿入された男たちの多くがそうであるように、ららのペニスは少しだけ勃起力を失っている。俊英は、ららの睾丸を両手で包み、くにゃっとしたペニスを躍らせるように手のひらで愛撫すると、ららの腰を強く引きつけた。自分のペニスをさらにららの尻の奥深く沈めるためだ。

異物を感じたららの肛門は、その侵入者を自らの内から吐き出そうとする。肛門は、そういう働きをする器官なのだから仕方のないことだ。排泄感を飲み込もうとして、ららは喉の奥に息を詰まらせた。

「ううッ……アニマ以外の人間にワクチンを接種させるために……最初にダミーのウイルスを撒くって……」

ららと俊英は、物語に二種類のウイルスを登場させていた。

教団が最初に散布するウイルスは感染・死亡率ともに非常に高いが、ある意味、ダミーだ。教団は、この強毒性のウイルスと同時に、ウイルスに対抗するワクチンをあらかじめ開発しておく。最初に散布するウイルスに対してワクチンは(当然ながら)高い効果を発揮するので、ほとんどの人がワクチンを接種することになる。

ところがアニマの信者だけは、ワクチンの接種を拒否するように教団から指導されるのだ。

次に教団は、(すべての人間に感染するが)最初ウイルスの対抗ワクチンを接種した人間のみが発病する「第二のウイルス」をばら撒く。第二のウイルスは第一のウイルスよりさらに毒性が高く、死亡率が強い。これによって「ハルマゲドンが起こったとき、アニマの信者だけが生き残り、他のすべての人間は絶滅する」という教義を実現する。

俊英の息づかいが変わった。ららの尻肉をこねるように、俊英は何度も腰をグラインドさせながら言う。

「ダミーのウイルスに対抗するワクチンの材料には、人間の赤血球が使われているっていう設定にしただろう? 血液から作られたワクチンだから、アニマはワクチンの接種を拒否するって……。でも、その設定には問題があるって、ケファライアがコメントをくれたんだ」

二人がアップしていた物語は、いたるところで辻褄の合わない稚拙なものだったが、そんな小説にいつも温かいコメントをくれ、ウイルスやワクチンに関する基礎的な知識を丁寧に教えてくれたのがケファライアだった。ミクシィのプロフィールによるとケファライアは女性で、大阪大学の大学院で生物工学を学んでいた。

「ワクチンの原料には血液が使われることもあるんだけど、正確に言うと、血液から分離した血清を使うんだって」

俊英の腰の動きが、突き込みに変わった。


(つづく)



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